1: [しごと] 苗穂駅周辺まちづくり

苗穂駅周辺まちづくり関連の取材。きょうはまちづくり協議会事務局長のところとガイドライン策定に関わった某コンサルのところへ。
JR苗穂駅というのは札幌駅の隣。駅の北側には古くからJR(国鉄)苗穂工場があったうえ、サッポロビールや雪印などの大きな工場群があり、地域は南北に分断されている。駅の名前こそ苗穂駅だが、駅を降り立つとそこは中央区であり、東区苗穂町側には駅はない。苗穂側に出られる「北口」の開設を望む運動が発端だが、やがてそれに中央区側の南口のほうも合流し、一帯を広く再開発しようという動きになった。
駅周辺のまちづくり運動は全国どこにでもあるが、ここ苗穂については企業の参加が多いのが特徴的。北海道を代表する企業をあげろといわれれば必ず上位に挙がるサッポロビール、雪印、JR北海道、北ガスといったそうそうたるメンツが、ここ苗穂駅周辺に集まっている。それらの企業を巻き込んでのまちづくりとなると、まさに「北海道の顔」づくりとさえいえる。
中でもサッポロビールは多くの都市開発の経験を持つ。第一工場跡はサッポロファクトリーという商業施設として再開発済みだし、恵比寿ガーデンプレイスなんかも工場跡再開発の代表例だ。第二工場も今は生産拠点をぜんぶ恵庭に移してしまい、博物館とビール園だけ残して、工場跡には日本ハムファイターズの練習場や、イトーヨーカドーと組んでの一大商業ゾーンの整備が進められている。全国のヨーカドーの中でも最大級という「アリオ」の建設工事は最後の仕上げに入っており、来月オープン予定だ。ただ、まちづくり構想は着実に前進しており、ヨーカドーも将来の駅周辺整備のある程度の確約がとれたからこそ出店を決めたのだが、どうもまちづくり構想全体の視野から見ると駅側に背を向けた格好でつくってしまっていて、後になってからそれがアダにならないだろうかと思ってしまう。
かつては再開発を語るときにJRの高架が大前提だったのだが、苗穂は国鉄苗穂工場があったために高架化がむずかしいということで断念された。苗穂工場を移転させてここに札幌ドームなどをつくるという構想もあったのだが、将来新幹線が札幌まで来たときにはここに車両基地をつくる予定もあって、JRも工場移転に乗り気でなく、なかなか実現しないうちに、2000年のサッカーワールドカップに間に合わせるためにドームは羊ヶ丘につくってしまったため、当時の構想は振り出しに戻った。その後また再開発の話が出た際には、「JRは上(高架)へ上げない」ことを前提として再スタートしたそうだ。
内閣府都市再生本部のモデル調査地区にも選定され、札幌市の街路事業としても年度内に事業化がはじまるそうだ。むこう数年のうちに苗穂駅周辺は次々と新しいまちの姿を現しそうだ。